「マチネの終わりに」を2回目をじっくり読み返している。
音楽業界で少しばかり働いた経験がある。
4、5回会っただけの人と恋に落ちた経験もある。
婚約破棄された経験もある。
大人の恋が始まりそうで何も始まらなかった経験がある。
父は私が幼少の頃単身ポーランドに住んでいてユーゴスラビアの話を聞いたこと。
母がクロアチアを旅行して絶賛してたこと。
主人公の女性の年齢が今の私に近いこと。
主人公ほどの知識の深さ聡明さを持ち合わせてないし、貧乏経験はあるけど美貌もない。
私の頭は少々左巻きで日本語しかしゃべれない。(かなりの方言で)
勝手に色んなキーワードを身近に感じて興味深く一気に読んだ。
文中に出てくる、アランフェス協奏曲を流したりバッハの曲を流したりしながら。
途中ギターの曲も聴いて何となく演奏したことがある1812年の曲を聴きながら読了した。
その時々の心情、情景、社会情勢さらに音楽を想像できて深い感動を得た。
巡り合わせ本当に縁のある人とは違う人生を歩み始めても強く想い合っている事実。
占いの相性診断が良くても結婚生活の相性がいいとは限らない。
趣味や会話を楽しめる人でもそれ以外の部分が合わない人。
趣味や会話が合わなくても結婚生活を送るには害のない人。
全てにおいて、パーフェクトに合致する人に出会うことはないと思う。
恋愛と結婚の違い。
大人の恋愛は思いのまま行動、憎むものでなくて時に身を引く相手の幸福を望むもの。
主人公の二人が再会した、その後のことを現実的にどうなったんだろうと考えた。
私も奇跡の50歳石田ゆり子さんのようになりたいと憧れている一人だ。
心の通った人とこの映画を見て余韻に浸りたいと願うよ。
---粛々と 淡々と---